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2011年08月13日

-読書感想- AKB48の経済学 / 田中 秀臣

2011-04-23 14-22-30

某ゲームタイトル案件で、ゲームプロデューサーが「AKB48みたいになりたい!」(オタク向けだったものが女子も夢中になるものになりたい!)と言っていたので、この本を買ってみた。緩く秋元 康ワークに興味があるのもある。


01:初期のファンから見れば、素人の女の子がアイドルとして育っていく過程を目の前でつぶさに見ることができたのです。

02:システムが透明でわかりやすい。選抜される側の女の子たちが必死になっていることが、見る側にも伝わってきて、「やらせ」などでないことがすぐにわかります。

03:普段パソコンばかり遊んでいるおたくだからこそ、ライブで見られる、リアルタッチできるアイドルが新鮮に感じられる。そこでおたく同士が集まることに、仲間意識と高揚を感じることができるのです。

04:90年代以降の少女アイドルグループのブームと符合することですが、不況になると人々は少女たちが集団で歌って踊る姿に夢を求めるもののようです。

05:(ソーシャルメディアについて)文化活動としては重要だけれども、従来の経済を測るモノサシからは、ほとんど意味がない消費行動ともいえます。

06:ドイツの経済学者アルバート・ハーシュマンは、
「公的な社会参加に挫折すると、国民の多くは私的消費により傾斜し、そしてまた公的な社会参加がより可能になると私的な空間から出てくる」という消費循環論を説いてます。

07:若い世代が外国文化に目を向けなくなり、日本の娯楽文化がガラパゴス化しているような感じを受けてしまうのです。

08:アイドルに「萌え」「癒し」を求める人たちは、概して時間は余っていても、お財布の中身は乏しい人たちです。アイドル人気といっても経済的な意味合いにおいては、注目すべき大きな流れになることは難しいのではないでしょうか?

09:もはや物語はどうでもいい。少なくとも消費対象の主体ではない。「おたくは物語消費などしない。おたくの消費とは、単なる記号の選択である」とも解釈できる議論でした。

10:デフレ経済下の日本において、経済活動すなわちお金の移動を伴わない新たな精神文化としてのデフレカルチャーが花開く可能性を否定することはできないと思います。

11:今も一歩学校を離れれば、受験であれ仕事であれ、点数をつけ順位を競わせることは普通に行われています。子どもたちは競争を危惧している世の中の大人たちより、よほど公教育の偽善に気づいています。

12:ずっと低賃金のアルバイトや、派遣労働を続けざるを得ないとなると、都心で高い家賃を払ってアパートを借りても、将来には何の希望もないわけです。それだったら郊外にいても同じです。

13:地方アイドルという職業選択肢が加わるのかもしれません。そうなると有能な人材が都市ではなくて、地元にとどまるインセンティブが一段と高まるでしょう。

14:アメリカでもフランスでも、日本と同じようにAKB48を消費するようなサブカルチャーが生まれている、その意味では文化の差異がなくなってしまっているといえるでしょう。アメリカ人はヒップホップだけ、フランス人はシャンソンだけ消費しているという時代では、もうなくなっているのです。

15:三次元キャラは生身を感じさせますが、二次元キャラは記号化しやすく、より「心の消費」には適しています。


ピックアップしたものの3倍ぐらい付箋は付けていたのだが、今読み返すとよく分らないものが多かったw

既に起きているAKB48というものを題材にしているので、後付でどうにでも言える感じはした。

また、ネット普及以前からクラブは世界共通に近かったと思う。新譜の入荷時差は数週間なので、ネット普及後の今も認知普及に到達するにはあまり違いはない気がする。(対象とする規模が違い過ぎるけども)

ガラパゴス文化でいいんじゃないかとさえ思う。そもそもガラパゴス(マイノリティー・初期段階)でなければ文化とは言えないと思うし・・・。習慣がガラパゴスなのはちょっと厄介な場合もあるとは思う。

全体的に、現在やこれから想定される未来を悲観的に捉えている匂いがある。ま、金回してなんぼでやってきた過去と比較すれば、そりゃ皆やり辛いのは事実だが、著者が指摘しているように「心の消費」時代の新しい体験に色々とチャンスがあると思うんだけどな。

14番については、テレビやレコードが流通し始めた時点で大分崩壊していると思う。逆に元々情報が届かない地域もあったので、地域でバラバラだったハズだ。マス視点の嘆きでしかない見解だと思う。

どこかで「AKB48に夢中な連中が金を使ってくれない・・・」という匂いがして、今世紀を生きようという雰囲気がしない。

・・・という感じで、ゲーム案件にとってダイレクトには役に立たない読書であった。

しかしアイドルは何故歌うのか?は疑問だ。しかもダンスもやるのが世界共通だ。単純にエロくなるけど湿っぽくないという免罪符として丁度良いという理由な気がするが、歌と水着を活用しないアイドルを見てみたいな。

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